満ち足りない生活【あとがき】


 

  短編小説『満ち足りない生活』を最後まで読んでいただいてありがとうございます。この文量で400字詰め換算25枚になります。

 

 元ネタは、星新一のショートショート『ゆきとどいた生活』だったと思います。機械で完璧に快適が保たれた部屋で生活するテール氏の物語。朝になると自動的に起こしてくれ、マジックハンドでシャワー室に運ばれると指一つ動かすことなく、服を脱ぎ、シャワーを浴びて着替えをして、食事が出されます。それが終わると、パイプの中を通る乗り物に乗って、会社まで自動的に送られます。ところが、会社の同僚がテール氏を出迎えたときには彼はこと切れており、医者の見立てでは死んでから10時間は経っていた……という話です。 

 

 

 

 機械が死んでしまった主をかいがいしく世話する様を想像すると、結構シュールに感じますが、実際、そんな設備を作ったら、常に脈拍や体温などをモニターして異常があったら処置するように設計するんじゃない? などと言うのは野暮というものでしょう。

 

 完全に制御された世界で……人間は思考すら管理されているとすれば……というのがもともとでしたが、結局、お上には黙って従っていなさい、みたいな話になってしまい、即興とは言えちょっと心残りがある作品になりました。

 

 

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『満ち足りない生活』の感想