うつつよこそ夢まぼろし【あとがき】


 

 短編小説『うつつよこそ夢まぼろし』を最後まで読んでいただきありがとうございます。

この文量で400字詰めの原稿用紙換算36枚となります。

 

 夏の時期、ということもあり、少し怪談調の小説をアップしてみました。この世に未練を残し、さまよう女の話――をイメージして書いたのですが……やはり、憎しみの対象に対する直接の報復がなければ、怖さはなかなか感じませんね。

 

 もともとのネタといいますか、イメージがあったのは、小泉八雲の怪談に収録されていた『葬られたる秘密』だったと思います。

 

 その家で死んだ女性が、夜な夜なある箪笥の前に現れるようになり、成仏させるために僧侶に協力を願います。僧侶が箪笥を調べたところ、箪笥には細工が施されており、中から一通の恋文が出てきた――という話です。 

 

 

悔いなきように生きて、死んだ後も未練を残さない。そんな生き方・死に方が理想かもしれませんが、なかなか難しいですね。

 

 

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